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認知行動グループ療法通信No14 うつ状態の時に思い出しやすいこと

 こんにちは。認知行動グループ療法アシスタントのYです。

 認知行動グループ療法では、過去の経験を思い出していただいて課題を進めていくことがあります。例えば、「いつも仕事で失敗する」と思っている方に、「仕事で失敗しなかった」あるいは「仕事で成功した」経験を思い出していただくことがあります。長い人生の中で、「すべて失敗してきた」という方は、まずほとんどいらっしゃらないので、このような質問をすると、たいてい「失敗しなかった」経験を思い出してくださいます。そして、「いつも失敗するわけじゃない」ということに気づかれます。

ですが、このような作業をお一人でやるとなると、なかなか難しいようです。「悪いことばかり思い出してしまう」という声を多く伺います。「いつも失敗する」という考え方は、「失敗したことばかりが思い出された」結果とも言えそうです。

それでは、なぜ悪いことばかりが思い出されるのでしょう?

認知心理学では「気分一致効果」と「気分状態依存効果」という現象が実験的に確認されています。簡単にご説明すると、気分一致効果とは「気分に一致した事柄を覚えやすくなったり、思い出しやすくなる」という現象で、気分状態依存効果とは「ある事柄を覚えたときの気分になると、その事柄を思い出しやすくなる」という現象です。つまり、うつ気分の時にはそれに一致するような否定的な事柄を覚えやすくなり、うつ気分が続くときあるいは再びうつ気分になったときは、その時に覚えた否定的な事柄を思い出しやすくなると考えられるのです。

このような現象があるということを知っていただくだけでも、より冷静にご自身の思考や感情をみつめることができるようになるのではないでしょうか。

2006/07/14
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