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認知行動グループ療法通信No16 無力感を感じやすい考え方こんにちは。認知行動グループ療法アシスタントのYです。 うつ病や抑うつ状態で悩んでいる方の中には、家事ができなかったことや、仕事での失敗をとりあげて、「自分には能力がない」、「自分の性格のせいで失敗した」などと考える傾向のある方がいらっしゃるようです。このように考えると、「これからもうまくはいかない」、極端な場合「自分には価値がない」などのような結論へとつながりやすく、ゆううつ感や無力感を感じることになります。 仕事で失敗した、家事ができなかったなど、ある結果が得られたとき、人は何が原因であったかを特定しようとします。このような「原因をどこに求めるか」という判断を、専門用語で「原因帰属」といいます。上の例では、家事ができない、仕事の失敗という結果について、自分の能力や性格に原因帰属した(原因を求めた)ことになります。そして、上の例では自分の能力や性格に原因を求めたために、無力感やゆううつ感を生じやすくなると考えられるのです。原因帰属は無力感やゆううつ感などと密接に関わっているわけです。 原因帰属はいくつかのパターンに分けられると考えられています。まず大きく、内的な帰属と外的な帰属の2つに分けることができます。内的な帰属とは自分自身に原因を求めることで、例えば能力や性格、体調や気分、努力などを原因として考えることです。一方、外的な帰属とは自分以外に原因を求めることで、例えば運命、相手の問題(例えば、「aさんは機嫌が悪かった」)や課題の問題(例えば、「この仕事は難しい」)などを原因として考えることです。 さらに、内的な帰属と外的な帰属は、時間が経過しても変わりづらい安定したものへ原因を求める場合と、時間経過に伴って変わりやすい不安定なものへと原因を求まる場合に分けることができます。例えば内的な帰属のうち、能力や性格は安定したもの、体調や気分、努力は不安定なものです。一方、外的な帰属では、運命は安定していますが、相手や課題の問題は不安定なものです。上の例では、自分の能力や性格に原因を求めているため、内的かつ安定したものへの帰属だといえます。 一般的に、失敗(うまくできない)という結果が得られたときに、内的で安定したもの―能力や性格に原因を求める傾向があると無力感などが生じやすいといわれています。自分の能力や性格が原因と考えるならば、「これからもうまくいかない」という結論が導かれるのは直感的にも理解できるでしょう。 つまり、うつ病や抑うつ状態で無力感を感じやすい方は、うまくいかなかったことについて、内的な帰属、特に自分の能力や性格などのような安定した(変えることが困難な)ものへと原因を求めている可能性があります。 参考文献:坂野雄二(著) 「認知行動療法」 日本評論社 2006/08/15
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