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認知行動グループ療法通信No17 考え方でストレスの感じ方がかわる

 みなさん、こんにちは。認知行動グループ療法アシスタントのYです。

 日々の生活の中では、多かれ少なかれストレスを感じることがあるかと思います。例えば、新しい仕事を依頼される、いっぺんに多くの仕事をこなしていかなくてはならない、大勢の前で話さなくてはならない、苦手な人と一緒にいなくてはいけない、就職や入学試験など人から評価される場面を控えているなど。

 これまで、ある状況に対して、「どのように捉えたか(考えたか)=認知」が、気分や感情を引き起こしていることをお話してきました。このような認知療法の基本的な考え方は、「ストレスの感じ方」にも当てはまるといわれています。つまり、ある状況に対する認知の仕方によって、ストレスの感じ方が変わってくるのです。

 上に挙げた例はストレスを感じやすいと思われる状況ですが、その全ての状況に強いストレスを感じる方もいれば、特定のいくつかに強いストレスを感じる方、この中にはストレスを感じるような状況がない方もいるでしょう。ストレスを感じやすい状況というのは、人それぞれ異なってきます。

 また、例えば、新しい仕事を依頼されたという状況があったとして、非常に強いストレスを感じる方もいれば、それほどのストレスを感じない方もいます。同じような状況に対して同じようにストレスを感じたとしても、その程度にはやはり個人差が認められるでしょう。

 ストレスを感じやすい状況や感じるストレスの程度に個人差があるということは、ストレスの感じ方が、それぞれの人の「どのように状況を捉えたか(捉えているか)」という認知に影響されていることを示していると考えられます。

 それでは、ストレスの感じ方に影響する認知とはどのようなものでしょうか?

 ストレスの発生には2つの認知過程(判断過程)が関わってくると考えられています。1つはその状況が「どの程度脅威的であるか」という判断です。その状況を脅威的であると捉えるほど、ストレス反応は強くなります。例えば、新しい仕事を依頼された時、「この仕事を覚えることは自分には難しい」と考えたり、「失敗したら大変なことになる」などと考えると、非常に強いストレスを感じる可能性が高くなります。逆に、「初めてだから失敗したとしても仕方がないところもある」と判断すれば、強いストレスを感じることは少ないでしょう。

 もう1つは、その脅威的な状況に対して「対処ができるかどうか」という判断です。仮に、ある状況が脅威的であると判断されたとしても、その状況に対して「○○のようにすればなんとかなる」のように、対処方法があると判断できれば、それ程大きなストレスを感じなくてすむ可能性が高くなります。例えば、新しい仕事を依頼された時、「仕事を覚えるのは難しいし、失敗したら大変なことになる」と考えたとしても、「以前に受けた仕事で使った道具が使える」とか、「以前に行なっていた仕事の○○のところを工夫すればできる」などと判断されれば、強いストレスを感じることは少なくなるでしょう。

 ストレスは日常生活につきものですが、それが強くあるいは続きすぎると、心の健康を害する原因の1つとなり得ます。ある状況にストレスを感じた時、その状況に対してどのような判断をしているのか、それが妥当であるかどうか、立ち止まって見直すことができれば、思ったほど難しい状況ではないことに気付くことがあるかもしれません(ただし、個人の判断だけがストレスを発生させる要因ではありません。ストレスフルな状況に対して、改めて評価し直すことで、必要以上のストレスを感じることが少なくなるということです)。

参考文献:坂野雄二(著) 「認知行動療法」 日本評論社

2006/08/22
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