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それでは、病気を理解するためにできることとは、どんなことでしょうか?
現在は、一般の書店でも、心の病に関する書籍がたくさん陳列されています。また、インターネット上でも、多種多様な情報が提供されています。そして、地域でも、心の病をテーマとした講演会などが、以前に比べれば、頻繁に開かれるようになってきています。もちろん、こうしたものを片端から利用されるのも、1つの方法でしょう。しかし、これらの、身近に氾濫する情報を、患者さまやご家族自身のために、本当の意味で効率よく“活用”するためには、他に欠かせないものがある、と考えられます。それは、患者さまの病気は何なのか、そして、現在、どういった段階にあるのか、今後、どのような経過をたどっていく可能性があるのか、ということを、正確に把握することではないでしょうか。それには、主治医の説明を受けることが第一歩となるでしょう。
セミナーでは、前回の家族教室の際に、実施させていただいたアンケート(有効回答数28)の結果が報告されましたが、その中で、医師からの説明を受けた経験の有無をご回答いただく項目についての報告がありました。そこでは、半数以上の方が「医師からの説明を受けたことがある」とお答えになっていました。アンケートでは、受けた説明の内容まではお聞きしていませんが、少なくとも、多くの方が、医師から患者さまの病気について、1度は何らかの説明を受けたことがある、ということでしょうか。しかし、その一方で、患者さまの年齢が27歳以上のご家族の回答を見てみると、そのほとんどが、医師からの説明を受けていない、という結果が得られました。 27歳といえば、じゅうぶんな大人、ということで、診察に同席したりすることをためらわれる、ということもあるのかも知れません。また、患者さまご本人が自身の治療にご家族がかかわることに、抵抗がある場合もあるかもしれません。しかし、年齢に関係なく、ご家族には、ぜひ、患者さまの主治医から、病気や治療について、詳しい説明を受けていただきたいものです。そして、患者さまの病状や、現在、受けている治療などについて、正確な知識を持ちましょう。
主治医とコミュニケーションをとることはまた、ご家族が知識を得るというだけでなく、医師も、患者さまご本人からだけでは得られない、ご家族から見た、気になる症状や、普段の様子などを、詳しく知る良い機会となります。多くの情報があればあるだけ、治療にとっては有益です(患者さまと同席しての受診が難しい場合には、個別に医師とお話しいただけます)。診察場面を、ご家族は、正確な情報を得る場として、また、医師に、より多くの情報を伝える場として、積極的に活用していきましょう。
余談ですが、短い診察時間を効率よく利用するためには、事前に、医師に聞きたいこと、伝えたいことを整理して、メモにまとめておくと便利なようです。 |