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緊張型統合失調症

F20.2 緊張型統合失調症 Catatonic schizophrenia

 

疾患の具体例

21歳、女性。いつ頃からか、ぶつぶつと独り言を言うようになりました。何かに焦っていて、せわしなく動いていることもよくありました。ある日、大学から帰っても自分の部屋に閉じこもったまま出てこず、心配した親が見に行くと床にうずくまった状態でした。声を掛けても反応せず、無理に体を起こそうとしても固く力を入れて拒絶します。救急車で搬送され、医師からは「緊張型統合失調症」と診断されました。

 

症 状

緊張性統合失調症の主な症状は、著しい神経運動性障害です。落ち着きなくやたらと動き回る「多動」や、逆にじっと動かなくなり、話しかけても反応しなくなる「昏迷」に陥ったりします。また、長時間にわたって奇妙な姿勢をとり続けることもあります。例えば、イスや床などに丸まった姿勢、片足のまま立った姿勢などさまざまです。こうした特徴を、常同症、マンネリズムなどと呼びます。

言われたことをそのまま行う「命令自動症」や、何を言われても拒む「拒絶症」もよくある症状です。他者が体を動かそうとしても、固く力が入った状態で硬直したり、まるで蝋人形のように、他者によって手脚を動かしたまま固定する「ろう屈症」になったりもします。こうした両極端の症状を繰り返す場合もあります。

突然、興奮して暴力的になることもあるため、自傷行為や他傷行為をしないように保護する必要があります。

 

特 徴

20歳前後で発症することの多い病気です。 数十年前まで、緊張型は統合失調症のなかでも一般的なタイプでした。しかし、現在では工業国ではまれなものになっており、北米やヨーロッパでは珍しいと言われています。理由は明らかになっていません。

 

治療・予後

服薬の他、電気けいれん療法(ECT)が適していることもあります。社会生活が営めるようになるほど回復するケースもあります。

 

診断基準:ICD-10

統合失調症の診断のための一般的な基準(F20の序論を参照)を満たさなければならない。一過性に個々の緊張性症状が統合失調症の他のどの亜型でも生じうることがある。しかし緊張型統合失調症の診断のためには、以下の行動のうち1つ以上のものが臨床像を支配していなければならない。

  1. 昏迷(周囲に対する反応性の顕著な低下、および自発運動や活動の減退)、あるいは緘黙。
  2. 興奮(明らかに無目的な活動で外的刺激に影響されたものではない)
  3. 保持(不適切あるいは奇異な姿勢を自発的にとり、保持すること)
  4. 拒絶症(患者を動かそうとするあらゆる指示や意図に対して、明らかに動機を欠いた抵抗をシメしたり、逆の方向に動いたりすること)
  5. 硬直(患者を動かそうとする努力に抗して固い姿勢を保持すること)
  6. ろう屈症(外敵にとらされた位置に手脚や体を保持すること)
  7. 命令自動症(指示への自動的な服従)、および単語や語句の保続といった、他の症状。

緊張病性障害の行動面の症状を示しながらも言語的交流ができない患者では、他の症状が存在するという十分な証拠が得られるまでは、統合失調症の診断は暫定的としなければならない場合がある。緊張病性症状が統合失調症の診断を確定するものではないことを知っておくことも重要である。緊張病性症状は、また脳疾患あるいは代謝障害あるいはアルコールや薬物によっても惹起されうるし、気分障害にすら生じることがある。

 

診断基準:DSM-5

記載なし

 

※参考文献

『ICD-10 精神および行動の障害 臨床記述と診断ガイドライン(新訂版)』(医学書院)

『カプラン 臨床精神医学テキスト』(メディカルサイエンスインターナショナル)

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