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こころのはなし

非栄養物質を少なくとも1カ月以上にわたり繰り返し摂食することです。この行動は発達水準からみて不適切で,文化的にも容認されるものではなく,臨床的に注意を向けることが適切といえるほど重症でなければなりません。

 

診断

生後18カ月以降に非食用物質を食べることが挙げられます。非食用物質として,絵の具,ひも,石膏,毛髪,布,ほこり,糞便,石,紙片などがあります。ふつう,生後12〜24か月の間に発症し,発生率は年齢とともに低下します。本障害の臨床的意義は摂取する物質によってきまり,軽微であったり,生命にかかわる問題であったりします。

 

疫学

  1. 青年期以前に多いです。
  2. 重度の精神遅滞の15%に発症します。
  3. 性差はありません。

 

原因

  1. 精神遅滞,養育放棄(neglect),鉄や亜鉛欠乏症などの栄養障害が伴います。
  2. ふつう,1〜2歳の間に発症します。
  3. 親族での発生率は予想値よりも高いです。

 

鑑別診断

  1. 鉄欠乏および亜鉛欠乏。
  2. 統合失調症,自閉性障害,クライネーレヴィン症候群,神経性無食欲症と関連して発症することがあります。

 

経過と予後

多様です。正常な知能を患児では自然に寛解します。小児では,ふつう,異食症は年齢と共に消褪します。妊婦では,妊娠期間中に限定されるのがふつうです。成人の,特に精神遅滞を伴う場合では,数年にわたる経過もあります。

 

治療

育放棄や虐待がある場合には,その状況を変えなければなりません。毒性物質(例えば,鉛)への暴露を避けるべきです。

治療のポイントは,心理社会的,環境的,行動的,家族指導的アプローチにおきます。穏やかな嫌悪療法や負の強化療法(例えば,軽い電気ショック,不快な音,催吐薬)が効果を挙げています。正の強化,モデリング(modeling),行動修正(behavioral shaping),矯正(overcorrection)治療なども用いられています。

 

診断基準

DSM-W-TR ICD-10
コード番号307.52
異食症
(pica)
コード番号F98.3
乳幼児期および小児期の異食症
(Pica of infancy and childhood)
  1. .非栄養物質を食べることが少なくと も1カ月の期間継続する。
  2. 非栄養物質を食べることが,その者 の発達水準からみて不適当である。
  3. その摂食行動は文化的に容認され る習慣ではない。
  4. その摂食行動が他の精神疾患(例: 精神遅滞,広汎性発達障害,統合失調 症)の経過中にのみ認められる場合, 特別な臨床的関与が妥当なほど重症 である。

栄養にならない物質(土,絵具のかす など)の摂食が持続すること。異食症 はより広くみられる精神障害(自閉症 のような)の症状の1つとして現れる ことも,あるいは比較的独立した精神 病理的行動として現れることもある。 後者の症例のみこのコードが用いられ る。

この現象は精神遅滞児において, 最もよく見られる。もし精神遅滞もまた 存在するならば,それをコードすべきで ある。(F70-79)。しかしながら,異食症 は正常知能の小児において(通常,幼 児において)もみられることがある。

【参考・引用文献】

・カプラン精神医学ハンドブック 融道男他訳 2010 メディカルサイエンスインターナショナル

・ ICD-10精神および行動の障害 臨床記述と診断ガイドライン 融道男他監訳 2009 医学書院

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