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露出症

F65.2 露出症 Exhibitionism

露出障害 Exhibitionism Disorder

疾患の具体例

42歳、男性。妻と2人の子どもがいます。自分が高校生の頃から、通りがかりの女性に性器を見せることで性的興奮を覚えていました。今でもストレスがたまると露出行動を抑えきれなくなり、夜中に家を抜け出して行為に及ぶことがあります。妻と子どもに対する罪悪感が強く、このままではいけないと思っていますが、やめることができず、困って精神科を受診しました。

 

特徴

露出症は、何も警戒していない異性に対して、あるいは公衆の面前で生殖器を露出することを繰り返す障害です。

必ずではありませんが、露出して見せることで性的興奮を覚え、引き続いて自慰行為があります。相手に対して親密な接触を求めるわけでなく、露出した性器に対してショックを受けたり、驚いたりする様子を見て、満足感を得るのです。対象者は思春期前の子どもに限る場合、成人に限る場合、もしくはその両方の場合があります。

 

有病率

露出障害の有病率は分かっていません。しかし、一般人口における露出症的行為から推定される最も高い有病率は男性人口の2〜4%と言われています。女性の有病率はよりはっきりしませんが、男性よりかなり低いと考えられます。

 

経 過

露出障害の成人男性が自分の障害に気付くのは、思春期だと報告されています。症状は時間の経過と共に変化するかもしれません。年をとることで、露出症的な行動が減少することもあります。

 

原 因

気質原因:反社会性の既往、反社会性パーソナリティー障害、アルコール誤用、小児性愛の傾向は、露出障害の危険要因と考えられるかもしれません。また、情緒的なストレスがたまった時や、危機を感じた時にのみ露出障害が現れることもあります。一説によると、露出障害の男性は無意識のうちに去勢や性的不能を感じていて、性器を露出することで男らしさを確認しているとも言われます。

環境要因:

小児期の性的虐待、精神的虐待は、露出症の危険要因であることが示唆されていましたが、因果関係ははっきりしていません。

 

診断基準:ICD-10

露出症はほとんどすべてが、異性愛的な男性に限られており、成人あるいは青年期の女性に対し、露出する。ある人にとっては、露出症は唯一の性的なはけ口であるが、またある人は、その衝動が対人葛藤時により強くなることはあれ、長年にわたる関係の中で積極的な性生活を営みながら同時にこの習慣を続ける。ほとんどの露出床者は、自分の強い衝動が制御困難で、自我−異和的なものであると感じている。目撃者がショックを受け、驚きあるいは印象を受けたように見えると、しばしば露出症者の興奮は高まる。

 

診断基準:DSM-5

A. 少なくとも6ヵ月間にわたり、警戒していない人に自分の性器を露出して得られる反復性の強烈な性的興奮が、空想、衝動、または行動に現れる。

C.同意していない人に対してこれらの性的衝動を実行したことがある、またはその性的衝動や空想のために臨床的に意味のある苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。

※参考文献

『IDC-10 精神および行動の障害 臨床記述と診断ガイドライン(新訂版)』(医学書院)

『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』(医学書院)

『カプラン 臨床精神医学テキスト』(メディカルサイエンスインターナショナル)

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