こころのはなし

こころの病気に関わるいろいろなお話を紹介します。
「こころの病」についての知識をはじめ、
バラエティに富んだ情報を提供するなど、
患者様はもちろんご家族など皆様との交流を目指すコーナーです。

マンガでわかる適応障害③

適応障害の症状

適応障害の症状は多様で気づきにくいものです。たとえば精神症状では、抑うつや不安、孤独感、イライラ、思考力・集中力の低下、身体症状では、頭痛や肩こり、だるさ、食欲不振、吐き気、便秘や下痢、腹痛、めまいや耳鳴り、不眠や早朝覚醒といった睡眠障害などがあります。

うつ病との違い

適応障害はうつ病と似た症状が出るので「軽いうつ病」と言われることがあります。しかし、現在では脳内の神経回路に異なる障害が生じることがわかりつつあります。

なりやすいタイプ

適応障害は誰でもなる可能性があります。若い独身者に多い傾向、特に明るく元気でストレスに無縁だった人ほど過剰なストレス反応を起こしやすいのです。若い人が適応障害になりやすいのはストレスコーピングが未熟だから、社会に出ていろんな人に接しているうちにストレス対処力も向上していきます。

「ストレス因子へのとらわれ」と「ストレスコーピングの失敗」

四六時中ストレス因子が頭から離れなくなることが「ストレス因子へのこだわり」です。また、ストレスに対処する力が低かったり、対処がじゅうぶんでないことが「ストレスコーピングの失敗」このふたつが適応障害の原因とされます。

ストレス因子へのとらわれ

※参考文献「マンガでわかる適応障害」ハートクリニック理事長浅井逸郎監修 大和出版